ファミリーレストランの「和食さと」などを展開する外食チェーンの運営会社が、大阪府内の複数の店で違法な長時間労働をさせた罪に問われている裁判の初公判が大阪簡易裁判所で開かれ、会社の社長が「人手不足もあり、従業員の勤勉さに甘えていた」と謝罪しました。
大阪・中央区に本社がある外食チェーン運営会社「サトレストランシステムズ」は、おととし、大阪府内の4つの店などで正社員やアルバイトなど7人に労使間の協定で決められた限度を超える残業をさせていたとして、労働基準法違反の疑いで大阪労働局から書類送検され、検察は会社を略式起訴しました。
略式起訴の事件では通常、法廷は開かれませんが、大阪簡易裁判所は「略式命令は相当でない」として正式な裁判を行うことを決め、20日初公判が開かれました。
法廷には運営会社の重里政彦社長が出廷し、起訴された内容を認めたうえで、「人手不足もあり、従業員の勤勉さに甘えていた。大変反省している」と謝罪しました。
検察側は「過去に18回も労働基準監督署から指導を受けたのに改善せず、極めて悪質だ」として罰金50万円を求刑しました。
この事件では運営会社の当時の事業推進部長や店長ら、合わせて5人も労働基準法違反の疑いで書類送検されましたが、いずれも不起訴になっています。
-- NHK NEWS WEB