日本郵政は、おととし買収したオーストラリアの物流企業の業績が悪化していることから、4000億円近くの損失を計上する方針を固めました。
日本郵政は、傘下の日本郵便を通じておととし買収したオーストラリアの物流最大手トール・ホールディングスの業績が悪化していることから、損失の計上を検討してきました。
この損失は、当時のトールの買収額、およそ6200億円に対して業績の悪化で資産価値が目減りしているためで、関係者によりますと、日本郵政は、来月発表する予定の昨年度の決算で一括して処理し、4000億円近くの損失を計上する方針を固めました。日本郵政はこの損失の計上を近く、正式に決定する見通しです。
また、業績の悪化を受けて、トールは従業員のおよそ4%に当たる1700人の人員削減を進める計画で、業績の立て直しを急ぐことにしています。
日本郵政のおよそ80%の株式を保有する政府は、東日本大震災の復興財源として早ければことし7月にも株式の一部を売却をする計画で、トールの業績回復の行方が売却計画に影響することも懸念されています。
-- NHK NEWS WEB