大手精密機器メーカーのリコーは、2050年までに自社で使う電力を太陽光などの再生可能エネルギーですべて賄うとする、日本の大手企業では初めての目標を作り、21日、山本環境大臣に報告しました。
21日は、リコーの山下良則社長が環境省を訪れ、山本環境大臣に新たな目標について報告しました。
それによりますと、リコーは太陽光や風力などの再生可能エネルギーによる電力を積極的に購入するなどして、2050年までに自社で使う電力を、すべて再生可能エネルギーで賄うとしています。そして、オフィスや工場などから出る温室効果ガスの排出量を、2050年度には実質ゼロに抑えるとしています。
環境省によりますと、こうした目標を掲げるのは、日本の大手企業では、リコーが初めてだということです。
背景には、環境問題への取り組みを進めている企業に世界の投資家が積極的に投資する動きが広がっていることがあり、今後、国内のほかの企業にも影響を与えると見られます。
会談のあと、山下社長は「再生可能エネルギーの活用は必要な流れで、世界的に広がっている。目標を設定することで技術革新などの経営環境が必ず変わっていくので、今回の意思表示を行った」と話していました。また、山本大臣は「ほかの企業が続けるよう環境省として最大限、支援したい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB