国の成長戦略を議論している経済産業省の審議会は、家事や介護などを支援するAI=人工知能を搭載した次世代ロボットの開発を後押ししようと、開発の段階で一定の期間は現行法の規制を受けない新たな制度の導入を検討することになりました。
経済産業省は、28日、成長戦略を検討する審議会を開き、工場で効率的に動く産業用ロボットや家事や介護を支援する家庭内ロボットなどAIを活用した次世代ロボットの開発を加速する方策などについて議論しました。
この中で、出席した委員からは「欧米だけでなく中国、韓国の大手企業もAIの活用を進めていて、開発を急ぐ必要がある」とか「大胆な研究開発ができる枠組みが必要だ」といった意見が出されました。そして、審議会では、次世代ロボットの開発を後押しするために開発の段階で、一定の期間は労働安全衛生法など現行の法律による規制を受けない新たな制度の導入を検討することになりました。
こうした制度は、すでにイギリスで行われていますが、新たな技術を開発するうえで欠かせない工場や家庭などの現場での試験的な導入を活発化し、開発のスピードを速めることが期待できるということです。
経済産業省は関係する省庁とも調整しながら、新たな制度の検討を進め来年春に取りまとめる成長戦略に盛り込む方針です。
-- NHK NEWS WEB