成田空港でハイジャックやテロを防ぐために手荷物などを確認する検査員の離職が相次いでいる問題で、成田空港会社は検査員の待遇改善に向けて検査会社などと検討会を設け、新たな給与制度や労働環境の改善策を協議することになりました。
成田空港の保安検査場で働く検査員をめぐっては、不規則な勤務時間などを理由に1年で3割ほどが辞めていて、人材の確保が急務となっています。
こうした中、空港を運営する成田空港会社は検査員の人材確保をサポートするため、民間の検査会社などと新たに8つの検討会を立ち上げることになり、24日、労働環境の改善策を協議する初めての会議が開かれました。
今後、8つの検討会では、検査員の新たな給与制度や不規則な勤務の解消策、それに検査員の意欲を高めるため海外の空港での研修制度の設置などを協議し、成田空港会社は遅くとも2年後までに結論を得たいとしています。
成田空港会社保安警備部の宇野茂次長は「空の安全を担っている検査員が労働環境に問題を抱えていることはあってはならず、航空会社などと一緒に解決に取り組みたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB