宅配最大手のヤマト運輸は、ネット通販による荷物の増加で人手不足が深刻化し、宅配事業が厳しくなっているとして、ことし秋に料金を全面的に値上げし個人向けの小口の荷物では最大で20%程度値上げする方向で調整を進めていることがわかりました。
ヤマト運輸はネット通販の拡大による荷物の増加で人手不足が深刻化し宅配事業が厳しくなっているとして、ことし9月に27年ぶりとなる料金の全面的な値上げに踏み切ることを決めています。
このうち個人向けの小口の荷物では、料金を150円から200円程度、率にして最大で20%程度値上げする方向で調整を進めています。
この場合、縦、横、高さの合計が60センチ以内の小さなサイズの荷物を例えば、関東から関東など、同じエリアの中で送り届ける料金は現在の756円から900円程度に上がる見込みだということです。
一方で、荷物の配達先をヤマト運輸の営業所や宅配ロッカーなどに指定した場合、料金を安くする仕組みや、再配達を減らすために1回目の配達で荷物を受け取る人への割り引きなども合わせて導入する方向で検討しています。
ヤマト運輸は、個別に契約を結んでいるネット通販会社など大口の取引先に対しても値上げの交渉を進めていて、宅配便の全面的な値上げは今後、さまざまな分野に影響を及ぼしそうです。
-- NHK NEWS WEB