26日に広島県尾道市の造船会社で、台船の内部にあるタンクの点検作業をしていた外国人技能実習生2人が、酸欠と見られる症状で病院に運ばれた事故で、意識不明の重体になっていたタイ人の男性が死亡しました。警察は作業の安全管理に問題がなかったか調べています。
26日午前、広島県尾道市瀬戸田町の造船会社、光洋工業の工場で、岸壁にとめられた台船の内部にあるタンクの点検作業をしていた、タイ人の技能実習生、プラウオン・アートンさん(33)が倒れているのが見つかり、救助に向かったフィリピン人の男性も体調不良を訴えて病院に運ばれました。
この事故で、アートンさんは意識不明の重体になり、治療を受けていましたが、警察によりますと、27日朝に低酸素脳症で死亡しました。
これまでの警察や消防の調べによりますと、タンク内の酸素濃度は安全な濃度を大幅に下回る6%と、呼吸停止や死亡に至るおそれがある非常に危険な状態だったということです。
通常は換気をしたうえで、タンクの中に入ることになっているということですが、今回、換気が適切に行われていたかどうかわかっておらず、警察は作業の安全管理に問題がなかったか調べています。
-- NHK NEWS WEB