旅行会社の「近畿日本ツーリスト」などを傘下に持つ「KNT−CTホールディングス」は、インターネットの旅行予約サイトなどに押されて個人旅行の売り上げが低迷したため、ことし3月期の決算で2期連続の最終赤字になる見通しになりました。
発表によりますと、インターネットの旅行サイトやいわゆる「民泊」の拡大で個人旅行の売り上げが低迷し、予約などのシステムの投資にかけた費用の回収が難しくなったとして、「KNT−CTホールディングス」は、ことし3月期のグループ全体の決算で38億円余りの損失を計上することになりました。
これに伴って3月期決算では、当初の黒字の予想から13億円余りの最終赤字になる見通しになりました。最終赤字は2期連続です。
赤字を受けてこの会社では、ことし6月で戸川和良社長が退任し、後任にグループの別会社の社長を務めた丸山隆司氏を起用するトップ人事の交代を発表しました。
退任する戸川社長は会見で、「ネットにシェアを奪われている。大変じくじたる思いだ」と話していました。
-- NHK NEWS WEB