海運を手がける大手3社のことし3月期の決算は、国際的な運賃の低迷で日本郵船と川崎汽船が過去最大の最終赤字になるなど、厳しい結果になりました。
海運大手3社が発表した、ことし3月期の決算は、最大手の日本郵船が2657億円の最終赤字、川崎汽船が1394億円の最終赤字で、いずれも過去最大の赤字となりました。
一方、商船三井は最終黒字を確保しましたが、52億円にとどまりました。
厳しい決算は、船が世界的に供給過剰となり、運賃が低迷したことが主な理由です。国際的な競争を乗り切るため、大手3社は主力の定期コンテナ船事業を切り離して統合し、ことし7月に新会社を設立することを決めています。
日本郵船の宮本教子経営委員は記者会見で、「ことし3月期の決算は極めて低い運賃水準に翻弄された。反省して挽回したい」と述べました。
一方、来年3月期の業績については、世界経済の回復傾向に伴って運賃がひところより上向いているため、3社そろって最終的な損益は黒字になると予想しています。
-- NHK NEWS WEB