厚生労働省が所管する独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」=PMDAの職員が、患者8300人余りの新薬の治験のデータが入ったUSBメモリーを紛失していたことがわかりました。PMDAによりますと、今のところデータが悪用された形跡はないということです。
PMDAによりますと、今月11日に複数の企業から提出された新薬の治験のデータが入ったUSBメモリーを紛失したと職員から申し出がありました。
USBメモリーには、医薬品の承認の申請があった5種類の新薬の治験に協力した患者8371人の性別や年齢、薬の有効性を示すデータのほか、医師264人の名前なども記録されていて、この職員は前日の夕方に居室のパソコンでUSBメモリーを使ったあと、机の上に置いたまま帰宅したということです。
USBメモリーのデータはパスワードで保護されていて、PMDAによりますと、今のところ外部に流出したり悪用されたりした形跡はないということです。
居室に入ることができるのは職員およそ50人で、PMDAは警視庁に届け出るとともにデータの提出を受けた企業や一部の医師に謝罪したということです。
PMDAは「再発防止に向けた研修を行うととともに、重要な情報は居室内のパソコンなどに保管することを徹底したい」としています。
-- NHK NEWS WEB