アメリカのティラーソン長官は、北朝鮮の核問題を話し合う国連安全保障理事会の閣僚級会合に出席した中国の王毅外相と会談し、北朝鮮への圧力を強めるため、アメリカが今後、数か月のうちに中国側に期待する具体的な対応を伝えました。
アメリカのティラーソン国務長官は28日、北朝鮮の核・ミサイル開発への対応をめぐる安全保障理事会の閣僚級会合のあと、中国の王毅外相とニューヨークで会談しました。
会談の冒頭、ティラーソン長官は「朝鮮半島情勢をめぐって両国が協力を続けていくことを期待している」と述べ、北朝鮮の核・ミサイル開発問題での協力を中国に改めて求めました。
会談後、アメリカ国務省で東アジア政策を担当するソーントン次官補代行が記者会見し、詳細な言及を避けながらも、ティラーソン長官は今後、数か月のうちにアメリカが中国側に期待する具体的な対応を伝えたことを明らかにしました。しかし、ソーントン次官補代行は中国側の回答については言及を避けました。
ティラーソン長官は、今回の閣僚級会合で、各国に北朝鮮との外交関係の見直しや核・ミサイル開発に関わる企業への新たな経済制裁などを呼びかけるとともに、中国を名指ししてこれまで以上の取り組みを求めました。これに対して、王外相は、軍事的な圧力を強めているアメリカをけん制し、対話で解決を目指すべきだとの立場を強調し、両国が今後一致した対応を取れるかが焦点となります。
-- NHK NEWS WEB