アメリカのトランプ次期政権の人事の中でも注目されている、外交を担当する国務長官に、トランプ氏を厳しく批判してきた党主流派のロムニー氏の起用が取り沙汰されていますが、トランプ氏の周辺からは反発する声が上がっており、最終的な判断に関心が集まっています。
トランプ次期大統領は、感謝祭の休暇を終えてニューヨークのトランプタワーに戻り、新政権の閣僚人事を進めています。
このうち外交を担当する重要ポスト、国務長官には、4年前の大統領選挙で、共和党の候補者だった党主流派のロムニー氏の起用が取り沙汰され、党主流派との融和を図る狙いと見られています。
しかし、ロムニー氏は選挙戦で、トランプ氏を「詐欺師」などと厳しく批判しており、トランプ氏の選挙対策本部長を務めたコンウェイ氏が27日、CNNテレビで、「ロムニー氏を最重要閣僚に起用すれば、多くの有権者は裏切りと受け取る」と述べるなど、周辺から反発する声が上がっています。
また、トランプ氏の側近の1人、ジュリアーニ元ニューヨーク市長も有力視されていますが、外交経験がないことや経営する会社が中東などの企業と取り引きがあることが伝えられ、国務長官にふさわしくないという指摘も出ています。
こうした中、トランプ氏は、28日、あらたに国務長官候補に浮上したペトレアス元CIA長官と1時間にわたって会談し、このあと、みずからのツイッターに「非常に感銘を受けた」と投稿しました。
一方、トランプ氏は、29日にはロムニー氏と2回目の会談を行う予定で、トランプ氏の最終的な判断に関心が集まっています。
-- NHK NEWS WEB