物流大手の佐川急便を傘下に持つSGホールディングスは、人手不足などに伴い今後、人件費の上昇が見込まれるなどとして、来年度の営業利益の目標を8%余り下方修正すると発表しました。
SGホールディングスは1日、来年度まで3年間の経営計画の修正を発表しました。それによりますと、来年度のグループ全体の売り上げの目標を当初の1兆円から2%下げて9800億円に、営業利益も620億円から8%余り下げて、565億円にそれぞれ下方修正するとしています。
これについて、SGホールディングスは、ネット通販の拡大などにより、今後、ドライバーなどを確保するための賃上げや、宅配事業を委託する協力会社への支払いの上昇が見込まれるためだとしています。
一方で、現時点で、個人向けの宅配便の料金の値上げは検討していない、としています。
SGホールディングスの中島俊一取締役は記者会見で、「ネット通販の荷物の増加や、再配達の問題があり、今後、人件費が一定程度上がることは避けられない」と述べました。
物流業界ではドライバーなどの人手不足が深刻となっていて、先月にはヤマトホールディングスが、個人が利用する宅配便の料金を27年ぶりに値上げすることを発表するなど、各社が対応に追われています。
-- NHK NEWS WEB