韓国最大の財閥、サムスングループから賄賂を受け取った収賄などの罪に問われているパク・クネ(朴槿恵)前大統領の初公判が2日、ソウルの裁判所で開かれ、パク被告側は、起訴された内容をすべて否認し、全面的に争う姿勢を示しました。
韓国でことし3月に大統領を罷免されたあと、先月起訴されたパク・クネ被告は、長年の知人のチェ・スンシル(崔順実)被告らと共謀し韓国最大の財閥、サムスングループから、約束分も含めて、日本円で43億円余りの賄賂を受け取った収賄の罪や、チェ被告が深く関わる2つの財団に資金を拠出するよう、企業に圧力をかけた職権乱用と強要の罪などに問われています。
2日、ソウル中央地方裁判所で開かれた初公判は、公判準備手続きにあたり、出廷する義務がないパク前大統領は姿を現さず、代わって弁護士が、「捜査の証拠記録が12万ページに及び、まだ内容の把握ができていない」としながらも、起訴された18件の内容をすべて否認し、全面的に争う姿勢を示しました。
韓国で大統領経験者をめぐる裁判が行われるのは、1995年のチョン・ドゥファン(全斗煥)、ノ・テウ(盧泰愚)両氏以来、22年ぶり、3人目で、今月9日投票の大統領選挙を控えて、パク前大統領の裁判の行方に関心が集まっています。
-- NHK NEWS WEB