長野県内では5日も山岳遭難が相次ぎ、北アルプスの前穂高岳で73歳の男性が岩場から滑落して死亡しました。大型連休中の山岳遭難は、長野県では19件となり、すでに去年の連休中の件数を上回っていて、警察は一層の注意を呼びかけています。
5日午前7時半すぎ、長野県の北アルプスにある前穂高岳で、標高およそ3000メートルの岩場から男性が滑落したと、一緒に登山をしていた人から消防に通報がありました。
滑落したのは埼玉県蕨市に住む会社役員、冨田榮吉さん(73)で、ヘリコプターで病院に運ばれましたが、まもなく死亡が確認されました。
さらに、長野県白馬村では、午後4時すぎ、バックカントリースキーをしていた30代から70代の男女4人が山の中で迷って下山できないと、知人を通じて警察に通報がありました。
4人とは連絡が取れる状態で、いずれもけがはなく、山の中で宿泊するための装備も持っているということです。
警察は6日早朝から4人の救助に向かうことにしています。
長野県内では先月29日から今月5日までに19件の山岳遭難が相次ぎ、合わせて4人が死亡しています。
件数は去年の大型連休中の15件をすでに上回っていて、警察は、登山の際には体力と技術に合った山を選ぶことなど、一層の注意を呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB