おととし、中国南部の広東省で70人以上が犠牲になった大規模な土砂の崩落で、現地の裁判所は、土砂を管理していた企業や地元当局の関係者45人に対し、贈収賄や職権乱用などの罪で一斉に有罪判決を言い渡しました。
おととし12月、中国南部・広東省深※センの工業団地で大規模な土砂の崩落が発生して、73人が死亡、4人が行方不明となり、土砂を管理していた企業や地元当局の関係者、合わせて45人が贈収賄や職権乱用などの罪に問われていました。
中国国営の新華社通信によりますと、現地の裁判所は5日、被告らが法律に定められた許可や審査を省略するため、賄賂を贈ったり受け取ったりしたほか、職権を乱用し、こうした違法な手続きが重大な事故を引き起こしたとして、土砂を管理していた企業の責任者に懲役20年と日本円で罰金1億6000万円余りの有罪判決を言い渡しました。このほか、企業や地元当局の関係者44人に対し、20年から1年6か月の懲役刑や罰金刑などの有罪判決を一斉に言い渡したということです。
中国では、ずさんな安全管理が原因で多くの人が犠牲になる事故が後を絶たず、裁判所としては、厳しい判決を示すことで、政府への批判をかわす狙いもありそうです。
※「セン」は、「土」へんに「川」
-- NHK NEWS WEB