通信大手のソフトバンクグループは、グループ全体のことし3月期の決算で、国内の通信事業が好調だったことなどから最終利益が初めて1兆円を超え過去最高益を更新しました。
ソフトバンクグループが発表したことし3月期のグループ全体の決算は、売り上げが前の年度に比べて0.2%増え、8兆9010億円、最終的な利益は3倍に増えて1兆4263億円となり、グループとして初めて1兆円を超えて2年ぶりに過去最高益を更新しました。
これは、光回線サービスなど国内の通信事業が好調だったほか、中国のネット通販最大手アリババなど保有している株式の一部を売却して利益を得たことが主な要因です。
孫正義社長はトヨタ自動車が2004年3月期の決算で日本企業として初めて最終利益が1兆円を超えたことを踏まえて「1兆円を超えたことについてたいした感慨はない。あくまでソフトバンクにとって通過点にすぎない。トヨタは67年かかったが、われわれは36年で到達することができた」と述べました。
また、孫社長は、4年前に買収したアメリカの携帯電話会社、スプリントの他社との再編の可能性について、「今のアメリカ政府の通信業界の再編についてのものの見方は従来の政権に比べると、ビジネスの自由度が高く前向きに捉えている。スプリントの再編には私自身も積極的に関わり、これからさまざまな交渉に入りたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB