エアバッグのリコールで業績が悪化している、自動車部品メーカーのタカタは、アメリカ司法省への罰金の支払いなどで巨額の損失が発生したことから、昨年度1年間の最終的な損益が、過去最悪の795億円の赤字となりました。
タカタが発表した、ことし3月までの1年間の決算は、売り上げが6625億円と前の年より7%減り、最終的な損益は795億円の過去最悪の赤字となりました。
これは、エアバッグの不具合の情報を隠していた問題をめぐって、アメリカ司法省への罰金の支払いなどで1300億円余りの巨額の損失が発生したためです。
タカタの最終赤字は3年連続で現在、経営を立て直すためのスポンサー企業の選定を進めていますが、関係者によりますと、スポンサー候補やリコール費用を肩代わりしている自動車メーカーは、裁判所の監督の下で再建を目指す法的整理が望ましいと主張しているということです。
タカタの野村洋一郎取締役は、記者会見で「経営の立て直しにあたっては関係者と協議中で、あらゆる方策を考えているが、今の段階では何も言えない。企業価値の毀損や人材流出を防ぐためにいち早く解決したい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB