若者を中心にお酒離れが進む中、酒類メーカーは新たな需要を掘り起こそうと、海外で人気の蒸留酒の「ジン」で国産にこだわった高価格帯の商品を相次いで投入しています。
このうち、アサヒグループホールディングスは、国産のジンの新商品を来月に発売することになり、11日に商品発表会を開きました。
新商品は仙台市にあるウイスキーの蒸留所で生産され、ゆずなどを使って通常のジンよりも豊かな風味が特徴です。希望小売価格は700ミリリットル入りで4500円と、高価格帯の商品となりますが、この会社ではカクテルに加えてストレートや炭酸割りで風味を楽しんでもらいたいとしています。
生産を担当する「ニッカウヰスキー」の岸本健利社長は、「海外ではジンのボトルを買って家で飲む文化もある。消費者のお酒の飲み方が変わる中、新たな提案をしていきたい」と話していました。
また、サントリーホールディングスも、桜の花やさんしょうといった日本ならではの素材を使った国産の高価格帯のジンを7月から業務用を中心に販売する予定です。
国内のお酒の市場は、若者のビール離れなどで縮小が続いていることに加えて、ハイボールなどで需要が伸びているウイスキーは原酒の生産が追いついていないということで、各社は海外で人気があるジンの生産強化で新たな需要の掘り起こしを進めたい考えです。
-- NHK NEWS WEB