現実と仮想世界の映像を融合させる「複合現実」が注目される中、アメリカのIT企業マイクロソフトは、この最先端技術を楽しめるゴーグル型の端末を台湾のメーカーから従来の10分の1に当たるおよそ3万4000円で売り出すことを発表し、普及につながるか注目されます。
MR=「複合現実」は、すべての映像をコンピューターが作り出すVR=「仮想現実」と違って、現実の光景に仮想の世界の映像を重ね合わせる技術です。
マイクロソフトは11日、アメリカのシアトルで開いているIT業界の開発者向けのイベントでMRを体験できる新たなゴーグル型の端末を発表しました。
この端末は共同で開発した台湾のメーカーから年内に一般向けとして売り出す予定で、現在の自社製品に比べて機能が限られるものの、価格は299ドル(日本円でおよそ3万4000円)とこれまでの10分の1程度に抑えています。
会場では何もないステージ上に仮想の舞台セットをデザインするMRの技術の実演が行われ、会社側は費用や時間を大幅に節約できるとアピールしていました。
MRは日本でも航空機メーカーがエンジン整備の訓練などに取り入れていますが活用は一部の企業にとどまっていて、低価格の製品の投入で普及に弾みがつくか注目されます。
-- NHK NEWS WEB