おととし、東京・江戸川区のアパートで、当時17歳の女子高校生が殺害された事件で、強盗殺人の罪などに問われているアルバイト先の元同僚の初公判が開かれ、被告は「申し訳ございませんでした」と述べ、起訴された内容を認めました。
おととし11月、東京・江戸川区のアパートの部屋で、近くに住む高校3年生の岩瀬加奈さん(当時17)が殺害され、現金などが奪われた事件では、アルバイト先の元同僚でこの部屋に住んでいた青木正裕被告(31)が強盗殺人などの罪に問われています。
16日、東京地方裁判所で裁判員裁判の初公判が開かれ、被告は「間違いありません。申し訳ございませんでした」と述べ、起訴された内容を認めました。また、被告の弁護士は「家賃を払えず借金もしていて、自殺するか死刑になることを考え、事件を起こしたが、自首している」と主張しました。
一方、検察は「被害者に乱暴したり金を奪ったりする目的で、以前働いていたコンビニエンスストアの勤務表を確認して待ち伏せし、うその話をして自宅に連れ込んだ。室内に入るとすぐに首を絞めて失神させ、殺害した」と事件のいきさつを説明しました。
岩瀬さんの姉は法廷で証言に立ち、「アルバイト代で家族をテーマパークに連れて行ってくれたり、専門学校の授業料を自分で払おうとしたりする、しっかりした、たった1人のかわいい妹です。私たち家族の心も殺されました。死刑以外考えられません」と訴えました。
一方、本人への質問で、被告は自宅に連れ込んだ方法について、「『弟が化粧品会社で働いていてサンプル品をもらったのでもらってほしい』とうそをついて誘った。申し訳ないという気持ちしかない」と話しました。
-- NHK NEWS WEB