アメリカの複数のメディアは、トランプ次期大統領が、新政権の商務長官に知日派として知られる投資家のロス氏を、財務長官に大手金融機関の元幹部のムニューチン氏を起用する方針を固めたと報じ、主要閣僚の大詰めの調整が続いています。
アメリカのトランプ次期大統領は29日、新政権の厚生長官に共和党のトム・プライス下院議員を、運輸長官に台湾生まれの女性、イレイン・チャオ氏を起用すると発表しました。
さらにアメリカの複数のメディアは、トランプ氏が、貿易などを担当する商務長官に、著名な投資家で知日派としても知られる、ウィルバー・ロス氏を起用する方針を固めたと報じました。
ロス氏は、倒産企業を再建させて実績を重ね「再建王」として知られ、1999年には、経営破綻した当時の大阪の幸福銀行を買収するなど日本ともゆかりがあり、日米交流団体のひとつ、ジャパン・ソサエティーの会長も務めています。
また、経済運営の要となる財務長官に、大手金融機関ゴールドマン・サックスの元幹部で、大統領選挙では、財務責任者をつとめていた、スティーブン・ムニューチン氏を起用する方針を固めたと伝えています。
新政権の人事を巡っては、国務長官や国防長官に誰を起用するか注目されるなか、トランプ氏は、4年前の大統領選挙で共和党の候補者だったロムニー氏と、トランプタワー内にある高級レストランで夕食をとりながら2回目の会談を行うなど、大詰めの調整を続けています。
-- NHK NEWS WEB