第2次世界大戦中、最も過酷な戦いの一つと言われた、旧日本軍によるインパール作戦の犠牲者を追悼する式典が、インド北東部で開かれました。
インパール作戦は1944年、旧日本軍がイギリスの支配下にあったインド北東部の攻略を目指したもので、インド国内だけで3万人に上る日本兵が死亡しました。
現地では、この戦いから70年となった3年前から毎年、地元の州政府などが主催して追悼式典を開いていて、20日にインパールで開かれたことしの式典には、日本の大使館や企業の関係者、それに地元の住民など、およそ70人が参加しました。
参加した人たちは激戦地だった丘のふもとを訪れ、作戦について調べている地元の研究者から、この場所では9日間にわたる激しい戦いで、およそ800人の犠牲者が出たなどと説明を受けていました。
このあと、日本の平松賢司大使を先頭に一人一人が慰霊碑に花をささげて黙とうし、亡くなった日本やイギリス、それにインドの兵士らを追悼しました。
作戦に参加した日本兵を父親に持ち、戦後は日本とイギリスの元兵士たちの交流を支援してきたマクドナルド昭子さんは「この戦いで本当に多くの人たちが亡くなったという事実を広く知ってほしい。地元の人たちは、遺骨収集にも協力してくれていて大変感謝している」と話していました。
-- NHK NEWS WEB