フランスで開かれているカンヌ映画祭の新人監督の登竜門とされる部門で、日本人監督の作品として10年ぶりに平柳敦子監督の作品「オー・ルーシー!」が上映されました。
カンヌ映画祭の新人監督の登竜門となっている部門で22日に上映されたのは、アメリカを拠点に活躍する平柳敦子監督の初めての長編作品で、NHKも制作に加わった「オー・ルーシー!」です。この映画は、自分の殻に閉じこもっている孤独な会社員の女性が英会話教室のアメリカ人講師から「ルーシー」という別の名前を与えられ、「ルーシー」になりきっていくことで、心に眠っていた感情を次第に解き放つ物語です。
新人監督の部門で日本人の作品が上映されるのは10年ぶりで、平柳監督は3年前、この作品の短編版で、日本人として初めてカンヌ映画祭の学生部門で入賞しています。
平柳監督は、NHKとのインタビューで、「人は自分の本性から目をそむけているところがある。意識的に外に見せているものと自分の中にいるものは全く正反対だというコントラストを見せたかった」と述べ、映画が多くの人たちの心をつかむことに期待を示しました。この部門の受賞作品は今週25日に発表されます。
-- NHK NEWS WEB