中国とロシアの航空機メーカーが、旅客機の開発や製造を共同で行う合弁会社を上海に設立し、中国では、ハイテク分野でのロシアとの協力強化を象徴するものだと受け止められています。
中国の国営メディアによりますと、国有の航空機メーカー「中国商用飛行機」と、ロシアの政府系の航空機メーカー「統一航空機製造会社」が、22日、旅客機の開発や製造を共同で行う合弁会社を上海に設立しました。
新たな会社では、座席数が280席前後、航続距離がおよそ1万2000キロのジェット旅客機の開発を進めるということで、およそ10年後の市場への投入を目指すということです。
中国とロシアは、経済をはじめとする幅広い分野で協力を進めることにしており、今回の新会社の設立について、中国では、ハイテク分野でのロシアとの協力強化を象徴するものだと受け止められています。
新たな会社が開発を進める座席数が280席前後のジェット旅客機市場は、現在、アメリカのボーイング社やヨーロッパのエアバス社がほぼ独占しています。世界の航空機市場は、この先、拡大すると見られていて、中国としては、ロシアと協力し、欧米の企業が独占する旅客機の市場に将来、本格的に参入する可能性を探ろうという狙いもありそうです。
-- NHK NEWS WEB