中国で、23日から囲碁のコンピューターソフトと、「世界最強」とも言われる中国のトップ棋士の3番勝負の対局が始まり、初戦は、人工知能のソフトが先に1勝目を挙げました。
アメリカのIT企業グーグルの研究グループが開発したコンピューターソフト「AlphaGo」と、中国のトップ棋士、柯潔九段の3番勝負は中国東部の浙江省で始まりました。
初戦は、中盤以降優勢に進めた白番の「AlphaGo」が、僅差の半目勝ちで1勝目を挙げました。
人工知能は、将棋やチェスに比べて対局パターンが多い囲碁で人間の棋士に勝つのは難しいとされていましたが、みずから学習する「ディープラーニング」という最新技術を取り入れたことで最近、急速に進化し、去年3月には、「AlphaGo」が韓国のトップ棋士、イ・セドル(李世●)九段に勝利して囲碁界に衝撃を与えました。
柯九段は、対局後の記者会見で「AlphaGoは囲碁の神のようになりつつある」と話しました。今回の対局は、柯九段が数々の国際的なタイトルを獲得し「世界最強」とも呼ばれることから人間の棋士と人工知能の頂上決戦とも言われていて、25日に行われる次の対局で人工知能が勝ち越しを決めるのか注目されます。
※「●」は、石かんむりに乙。
-- NHK NEWS WEB