アリさんマークで知られる引っ越し業者の男性社員が、労働組合への加入をきっかけに書類を裁断するだけの担当にさせられたのは不当だとして元の職場に戻すよう訴えていた裁判で、会社側が謝罪し、男性を復職させることで和解が成立しました。
この裁判は、アリさんマークで知られる東京・江戸川区の引越社関東で働く35歳の男性社員が、おととし、労働組合に加入したところ、営業職からシュレッダー係と呼ばれる書類を裁断するだけの担当にさせられた上、解雇通知を社内に掲示され、名誉を傷つけられたなどとして、元の営業職に戻すことや損害賠償を求めていたものです。
男性の弁護士や加入する労働組合によりますと、24日、東京地方裁判所で和解が成立し、男性が来月から営業職に復職することや、会社側が異動命令は社会的相当性を欠くものだったと認め謝罪することなどが盛り込まれたということです。
男性は弁護士らの記者会見中に電話をし、「一区切りついてうれしいですが、ほかの社員の不利益な労働条件も改善されるよう訴えていきたい」と話していました。
引越社関東は、「係争中の別の裁判があるため、コメントできない」としています。
-- NHK NEWS WEB