過労死や過労自殺が問題となる中、過労のため息子を亡くした男性が大学生を前に講演し、「いちばん大事なのは自分の健康、命です」と訴えました。
この講演は、東京・池袋にある立教大学で、2日、講義の一環として開かれ、およそ100人の学生が集まりました。
はじめに、過労死問題に取り組む川人博弁護士が「過労による自殺で労災と認められているケースは氷山の一角だ」などと過労死をめぐる現状を説明しました。
続いて7年前、照明器具メーカーに勤めていた35歳の長男を亡くした岩田徳昭さん(68)が講演し、「息子は毎日午前0時ごろまで働き、帰宅できない日は車の中で仮眠を取って出勤していた。なぜ『会社を辞めたら』と言えなかったのか今でも悔やまれる」と語りました。そして、「いちばん大事なのは自分の健康、命です。長時間労働になりがちな日本社会の問題を洗い出し、過労死がなくなることを望んでいる」と訴えました。
講義には来年、就職活動を控えた3年生が多く出席し、真剣な表情で聞き入っていました。女子学生の1人は「長時間労働を認めてしまう日本の制度を見直す必要があると感じた。働き方をしっかり考えて就職先を選びたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB