アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、最新の経済報告で、労働市場が引き締まっていることなどから、ほとんどの地区で経済の拡大が続いているという判断を示しました。市場では、FRBが、今回の報告をふまえ、今月の金融政策を決める会合で、1年ぶりに利上げに踏み切るという見方が大勢をしめています。
FRBは30日、全米に12ある地区連銀が企業などに行った聞き取り調査をもとに、最新の経済報告を公表しました。
それによりますと、労働市場が引き締まっているうえ、過半数の地区で衣料品や家具などを中心に小売り業の売り上げが増加していることなどから、ほとんどの地区で経済の拡大が続いているという判断を示しました。一部の地区では、トランプ次期大統領の経済政策への期待などを背景にドル高が進んでいることから、輸出に与える影響に懸念が示されたものの、今後の経済の見通しは、おおむね上向くとしています。
市場では、FRBが今回の報告をふまえ、今週、発表される雇用統計の結果も見極めたうえで、今月中旬に開く金融政策を決める会合で1年ぶりに利上げに踏み切るという見方が大勢をしめています。
-- NHK NEWS WEB