大手商社の伊藤忠商事は輸入車販売大手、ヤナセの株式を買い増しして子会社にすることを決め、今後、国内市場の大幅な伸びが見込めない中、アジアなど海外での事業展開を目指すことにしています。
発表によりますと、伊藤忠商事は26日からヤナセの株式のTOB=公開買い付けを行うことを決めました。これによって出資比率を現在の39%余りから最大で65%まで引き上げ、子会社にすることにしていて、取得金額は65億円余りを見込んでいるということです。
すでに大口の株主らが買い付けに応じる考えを示しているということで、株式の過半数は取得できる見通しだとしています。
ヤナセは大正4年に創業した日本の輸入車販売の草分け的な存在で、主にドイツ車の輸入販売を手がけています。
伊藤忠商事はヤナセを子会社としたうえで、人口減少に伴って今後、大きな伸びが見込めない国内市場では車検や修理といったアフターサービスや、中古車販売などの事業を強化するとしています。
また、アメリカやヨーロッパで自動車販売を手がけている伊藤忠商事のノウハウを生かして、富裕層の大幅な増加が見込まれる中国などアジア市場への進出も目指すということです。
-- NHK NEWS WEB