大きな口が特徴で、生きたまま見つかるのが珍しい巨大なサメ「メガマウス」が4日前に千葉県の定置網で見つかったのに続き、26日、三重県の熊野灘で漁船の網にかかっているのが見つかりました。サメは漁船の水槽に入れて保護されていましたが、その後、海に放されたということです。
メガマウスが見つかったのは、三重県尾鷲市の沖、およそ20キロの熊野灘で、南伊勢町の水産会社によりますと、所有する巻き網漁船が、26日午前2時ごろ網を引き上げたところ、体長およそ5メートルのメガマウスがかかっていたということです。
メガマウスは、太平洋やインド洋などの深い海に生息する大きな口が特徴の巨大なサメで、生きたまま保護されるのは珍しく、4日前の今月22日には千葉県の定置網にかかっているのが見つかり保護されましたが、翌日に死にました。
今回、熊野灘で見つかったメガマウスも、漁船の水槽に入れたまま三重県内の漁港に運ばれ保護されていましたが、水産会社では専門家の助言を受けて、26日夜、沖合の海に放したということです。
漁船の乗組員の山本智久さんは「名前の通り口が大きく迫力があって驚いた。網が破れるかと心配したが生きたまま運ぶことができてよかった」と話していました。
三重県の鳥羽水族館飼育研究部の高村直人課長は「発見例が世界でも120匹、日本でも20匹ほどで、生きた状態で見られるのは珍しい」と話していました。また、高村課長によりますと、メガマウスが相次いで見つかっていることが海の環境の変化などと関係があるかどうかはわからないということです。
-- NHK NEWS WEB