アメリカのＩＴ企業、アップルは、主力のスマートフォン「ｉＰｈｏｎｅ」の販売が伸び悩む中、東南アジアで初めてとなる直営店をシンガポールに設け、成長が続く市場で販売体制を強化することが、てこ入れにつながるか注目されます。
アップルが直営店を設けたのはシンガポール中心部の商業地区です。店の前には、２７日午前１０時のオープンの前から大勢の客が列をつくり、開店と同時に最新の商品を次々と買い求めていました。
２階建ての店では、主力の「ｉＰｈｏｎｅ」などおなじみの商品が販売されているほか、利用者向けの催しを開くスペースがあり、今後、地元の写真家らを招いてスマートフォンのカメラの使い方を学ぶ講習会が予定されています。
訪れた３０代の会社員は「直営店は、ほかの販売店にはないさまざまなサービスを受けることができるので、シンガポールに開店したことに興奮しています」と話していました。
アメリカの調査会社ＩＤＣによりますと、東南アジアでは去年、スマートフォンの出荷が前の年より４％余り伸び、中間層が増えていることを背景に市場の拡大が続いています。
「ｉＰｈｏｎｅ」の世界での売れ行きは、中国メーカーの低価格の製品に押されるなどして伸び悩んでいて、成長が続く東南アジアの市場で販売体制を強化することが、てこ入れにつながるか注目されます。
-- NHK NEWS WEB
