今から81年前、日本で初めてヒマラヤ遠征隊が組織され、未踏峰だった山の登頂に成功しました。そのときの映画のフィルムが見つかり、当時の偉業を後世に伝えようという取り組みが始まりました。
この映画のフィルムは昭和11年、日本の登山隊が初めてヒマラヤを登頂した様子を記録したもので28分間の映像です。
当時、ヨーロッパなど列強の登山隊がヒマラヤの山を次々に登頂する中、立教大学の山岳部がヒマラヤの未踏峰、6867メートルの「ナンダ・コート」を制覇しました。
当時、各地の小学校などで上映されたフィルムはその後、行方がわからなくなっていたということですが、都内の日本山岳会の倉庫に眠っているのが去年、見つかりました。
この映画のフィルムはいたんだ部分もあるため、当時、映画を制作した会社ではより鮮明な映像が映し出されるよう修正するということです。
日本の山岳史に詳しい登山家の大蔵喜福さんは「東洋の小国である日本の登山隊がヒマラヤに行くっていうのは当時は誰も考えていなかったことで80年前の大先輩の偉業を若い人たちにぜひ見てもらいたいです」と話しています。
-- NHK NEWS WEB