金融大手の三菱UFJフィナンシャル・グループは、イギリスがEU=ヨーロッパ連合からの離脱を決めたことで、EU域内での証券事業が制限されるおそれがあるとして、現在のロンドンとは別に、オランダにも証券事業の拠点を設ける方針を固めました。
日本の多くの金融機関は、EUに加盟する1つの国で認可を得れば、ほかの国でも金融サービスを提供できる単一パスポートと呼ばれる免許制度を利用しています。
しかし、イギリスがEUからの離脱を決めたことで、今後、EU域内での事業が制限されるおそれがあるとして、拠点の配置を見直す動きが出ています。
関係者によりますと、三菱UFJフィナンシャル・グループは、傘下の証券会社がロンドンに置く拠点とは別に、オランダの首都アムステルダムにも証券事業の拠点を設ける方針を固めました。
三菱UFJは近く、証券事業の単一パスポートの申請をオランダで行う方針で、今後アムステルダムをロンドンに代わるEUでの金融事業の拠点と位置づけることにしています。
日本の大手金融機関では証券大手の大和証券グループ本社も、ロンドンに加えてドイツのフランクフルトに、ヨーロッパ事業の拠点を立ち上げる方針を固めるなど影響が広がっています。
-- NHK NEWS WEB