去年、新潟市民病院に勤めていた30代の女性研修医が自殺したのは、長時間の残業による過労が原因だなどとして、新潟労働基準監督署は労災を認定する通知を遺族に行いました。
労災が認定されたのは新潟市民病院で研修医をしていた新潟市の木元文さん(当時37歳)です。
遺族などによりますと木元さんは、おととし4月から新潟市民病院に勤めていましたが、同じ年の秋ごろから「病院に行きたくない」と話すなど精神的な不調が見られるようになり、去年1月に新潟市内の公園で自殺したということです。
病院では月の残業時間は最大80時間以内で年6回以内とする労使協定を結んでいましたが、遺族と弁護士が木元さんの電子カルテの操作記録などをもとに残業時間を調べたところ、4か月続けて200時間を超えるなど毎月120時間以上に上っていたということです。
このため遺族は、自殺したのは長時間の残業による過労が原因だとして、去年8月に新潟労働基準監督署に労災の申請をしていました。
新潟労働基準監督署は病院に勤務の実態を聞き取るなどして調査してきましたが、5月31日、労災に認定すると遺族に連絡があったということです。新潟市民病院は「詳細な情報が入っていないのでコメントできない」としています。
-- NHK NEWS WEB