銀行のキャッシュカードの機能に加えて買い物の支払いもできるデビットカードは、長年利用が低迷していましたが、各銀行がクレジットカード会社と提携して使える店を増やしたことで、ここ数年利用が増加していることが、日銀の調査でわかりました。
デビットカードは、銀行のATM=現金自動預け払い機が使えるキャッシュカードの機能に加えて、買い物などの支払いができるもので、使ったお金は銀行口座から直ちに引き落とされるのが特徴です。
国内では17年前に本格的な運用が始まりましたが、専用の読み取り端末が必要なこともあり、利用が伸び悩んでいました。
しかし、日銀の調査によりますと、昨年度のデビットカードによる決済件数は1億756万件と、5年間で3倍以上に増えたことがわかりました。決済金額もおよそ8921億円と、4年連続で増加しています。
これは、各銀行がクレジットカード会社のシステムを利用できるデビットカードを発行し、使える店が大幅に増えたことが要因です。
さらに各銀行が、キャッシュバックやポイントサービスを導入したり、外貨の預金口座があれば海外での買い物にも利用できるようにしたりしていることも、普及を後押ししています。
日銀は「来年には、デビットカードを使ってスーパーなどのレジで現金を引き出すことができるキャッシュアウトと呼ばれるサービスも始まる予定で、一段の利用拡大が見込まれる」としています。
-- NHK NEWS WEB