アメリカのIT企業アップルは、人工知能を搭載し話しかけるだけで音楽の再生や検索などさまざまな操作ができる小型のスピーカーを発表し、この分野で先行するアマゾン・ドット・コムなどとの販売競争が激しくなりそうです。
アップルは5日、アメリカ西部カリフォルニア州でIT業界の開発者向けのイベントを開き、ノートパソコンやタブレット端末などの最新の製品に続いて、人工知能を搭載する小型のスピーカーを初めて発表しました。
スピーカーは高さはおよそ17センチの円筒型で、スマートフォンなどでも使われているアップルの人工知能が搭載されています。内蔵する6つのマイクで声を拾うことから、話しかけるだけで音楽を再生したりニュースを聞いたりできるほか、ネット経由で部屋の照明やエアコンなどを操作することもできます。
価格は349ドル(日本円で3万8000円余)で、アメリカなどの英語圏ではことし12月に、日本では来年、発売する予定です。
人工知能を搭載するスピーカーは、アマゾン・ドット・コムなどIT大手がすでに販売を始め、その手軽さから人気が広がっていて、2020年の世界の市場規模は現在の6倍に当たるおよそ2300億円に拡大するという試算もあります。
アップルのティム・クックCEOは発表会で、これまで革新的な製品で音楽の世界を変革してきたとしたうえで、「家庭での音楽の聞き方を変えていきたい」と述べ、追い上げに自信を示しました。
-- NHK NEWS WEB