世界的に自動運転の開発競争が激しくなる中、日産自動車は高速道路上でアクセルやハンドルを自動で制御する「レベル2」と呼ばれる機能を新たにSUV=多目的スポーツ車にも搭載しました。またホンダは、高速道路で車が自動で車線を変更したり前方の車を追い越したりする最新の自動運転の技術を初めて公開しました。今後、技術をさらに向上させ、2025年をめどに「レベル4」と呼ばれるほぼ完全な自動運転を実用化させたいとしています。
日産が8日に発売したのはSUVの改良モデルで、高速道路での同じ車線の走行でアクセルやハンドルなどを自動で制御する機能が搭載されています。ハンドルの中央にあるボタンを押すとカメラやセンサーが道路上の白線や前方の車を認識し、その情報をもとにアクセルやハンドルを自動で制御してスピードを調整し適切な車間距離をとります。
世界中で開発が加速する自動運転は、ブレーキなどいずれか1つの機能が自動化された「レベル1」からドライバーを全く必要としない完全な自動運転の「レベル5」まで段階がありますが、今回、発売される車は、複数の機能が自動で制御される「レベル2」の技術が搭載されています。
ただ日産では、今回の技術は安全運転をサポートする働きにとどまるとして、ドライバーは自動運転中でもハンドルに手を添える必要があるとしています。日産は去年、国内のメーカーとして初めてレベル2の機能を実用化していて、今後、搭載する車種をさらに拡大していく方針です。
星野朝子専務は「来年には高速道路での車線変更を自動化し、2020年には市街地での自動運転を実現したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB