8日のニューヨーク株式市場は、FBI=連邦捜査局のコミー前長官の議会での証言でトランプ政権を揺るがす新たな事実は示されなかったという受け止めから警戒感が和らぎ、ダウ平均株価は一時、取引時間中の最高値を更新しました。
8日のニューヨーク株式市場は、トランプ陣営とロシアの関係を捜査していたFBIのコミー前長官の議会での証言について、前日に提出された書面とおおむね同じ内容で、新たな証拠などは示されなかったという受け止めが広がりました。
このため、投資家の警戒感が和らいで買い注文が広がり、ダウ平均株価は一時、前日より90ドル以上高い2万1265ドルをつけ、およそ1週間ぶりに取引時間中の最高値を更新しました。
その後は利益を確定するための売り注文も出て、結局、ダウ平均株価は、前日より8ドル84セント高い、2万1182ドル53セントで取り引きを終えました。
一方、ニューヨーク外国為替市場では、コミー氏の証言は大きな取り引きの材料にならず、円相場の値動きは限定的でした。
市場関係者は「コミー氏の証言では、トランプ政権を揺るがす新たな事実が出なかったとして投資家の警戒感が和らいだが、政権の先行きへの不透明感は依然として強く、積極的に買い注文を出す流れは続かなかった。市場の関心はイギリスの総選挙の結果に移っている」と話しています。
-- NHK NEWS WEB