東京・上野動物園のメスのジャイアントパンダ、「シンシン」が赤ちゃんを出産したことによる経済効果が、東京都内で年間267億円余りに上るという試算がまとまりました。
関西大学の宮本勝浩名誉教授の試算によりますと、「シンシン」が赤ちゃんを出産したことで、上野動物園を訪れる人が増え、入園料や飲食費、それに土産物の購入などが増える「直接効果」が、東京都内で年間およそ147億円見込めるということです。
これに加えて、訪れた人たちが食事やグッズの購入などにお金を使うことで、原材料を販売したり製造したりしている企業も売り上げが増加し、こうした「一次波及効果」がおよそ75億円見込めるとしています。
さらに、上野動物園などで働く従業員やアルバイトなどの収入が増え、消費が活発化する「二次波及効果」も45億円余り見込め、全体の経済効果は267億4736万円に上ると試算しています。
関西大学の宮本名誉教授は「今も昔もパンダの集客力は非常に大きく、日本中が沸き返り、大勢のパンダファンが上野動物園を訪れると見られ、小さなパンダの赤ちゃんが生み出す経済効果はすばらしいと思う」と話しています。
-- NHK NEWS WEB