イギリス・ロンドンで14日未明、高層住宅から火が出て建物全体に燃え広がり、地元の救急当局はこれまでに多数の死者が出ていることを明らかにしました。地元メディアは建物の中に取り残された人がいたという目撃情報を伝えています。
14日午前1時前(日本時間14日午前9時前)、ロンドン西部の24階建ての高層住宅から火が出て建物全体に燃え広がりました。消防車40台、消防隊員200人が出動して消火活動にあたっていますが、出火からおよそ9時間がたっても燃え続けています。
地元の救急当局は記者会見し多数の死者が出ていることを明らかにしましたが、建物の規模や構造の複雑さから犠牲者の具体的な人数は把握できないとしています。
またこれまでに50人以上が5つの病院に搬送されたということですが、詳しい容体などはわかっていません。
救急当局の担当者は「過去29年で経験をしたことのない規模の火災だ。非常に困難な状況の中で消火や救助にあたっている」と述べ、活動が難航していることを明らかにしました。
一方、地元の複数のメディアは建物の中に取り残された人がいたという目撃者の話を伝えています。
この火災によって建物の外壁が周辺に崩れ落ち、近隣の住民が避難しているほか、市内の地下鉄も一部運転を見合わせるなど影響が広がっています。
また現場近くで取材をしているNHKの取材班によりますと、建物が倒壊するおそれがあるとして周辺は広い範囲で立ち入りが規制されているということです。
高層住宅の管理会社のホームページによりますと、この建物は1974年に建築され、120世帯が入居できるということで、最近は外壁の改装や空調システムの設置など大規模な改修工事が行われていたということです。
-- NHK NEWS WEB