1億5000万円分の金塊を密輸しようとしたとして10人が逮捕された事件で、このグループは金塊の運搬役として、渡航歴が頻繁な人物を避けてリクルートし、金塊の買い付け先の香港からの直行便は使わず、韓国を経由させるなどして、事件の発覚を巧妙に免れようとした疑いのあることが警察への取材でわかりました。
元会社役員の早川和男容疑者(40)ら10人は、おととし、金塊33キロ、およそ1億5000万円分を税関に申告せずに韓国から成田空港を通じて国内に密輸しようとしたとして、関税法違反などの疑いで15日逮捕されました。
その後の調べで、このグループは、金塊の運搬役をSNSなどで幅広く募集し、面接する中で▽渡航歴のない人物や、▽韓国との便を頻繁に使っている人物を避けてリクルートしていた疑いがあることが警察への取材でわかりました。
また金塊を買い付けた香港からの直行便は使わず、いったん韓国のインチョン(仁川)空港にある乗り継ぎ用のホテルで金塊の受け渡しを行った上で、日本に持ち込んでいたということです。
香港からの直行便は、金塊の密輸ルートとして、取締りが強化されていたため、それを避けたと見られ、警察は、事件の発覚を巧妙に免れようとした疑いがあると見て、実態の解明を進めています。
-- NHK NEWS WEB