イギリス、ロンドンの高層住宅で起きた火災で、地元の警察が記者会見を行い、これまでに30人の死亡が確認されたと発表しました。公共放送のBBCは、行方不明者の数は最大で76人に上る可能性があると伝えていて、今後、犠牲者の数がさらに増えるおそれがあります。
ロンドン西部の24階建ての高層住宅で、14日、発生した火災は、わずかな時間で建物全体に燃え広がり、消防によりますと、出火からおよそ2日半たった日本時間の16日夜、消し止められたということです。
16日、記者会見した地元の警察は、この火事で、これまでに30人の死亡が確認されたと発表しました。
イギリスの警察と消防は、現場の捜索を進めていますが、上層階は危険な状況が続いているとして、捜索活動は数週間かかるという見通しを示しています。
今回の火災では、上層階を中心に多くの人が取り残されたという情報があり、公共放送のBBCは、行方不明者の数は最大で76人に上る可能性があると伝えています。
警察も「犠牲者の数が100人を超えないことを祈る」と述べていて、今後、犠牲者の数がさらに増えるおそれがあります。
一方、火が短時間で建物全体に広がった原因について、専門家からは、建物の外壁が可燃性の断熱材によって覆われていたためだという指摘が出ています。
メイ首相は原因の究明に向け、裁判官などによる独立の調査チームを立ち上げて、徹底した調査を行う考えを示していて、地元のメディアは、住宅の管理会社や、改修工事を行った会社を対象にした公聴会が開かれる可能性もあると伝えています。
-- NHK NEWS WEB