宅配最大手のヤマト運輸は、ネット通販の荷物の増加によるドライバーの長時間労働を減らすため、19日から、正午から午後2時までの時間帯を指定する配達を廃止するなど、一部のサービスの縮小を始めました。
ヤマト運輸は19日の配達から、朝から夜まで6つの時間帯に分けていた時間帯指定の配達のうち、正午から午後2時までの指定を廃止しました。
東京・目黒区の営業所では、正午すぎに午前の配達を終えた車が次々と戻り、ドライバーたちは不在で配達できなかった荷物の整理などを行ったあと昼の休憩を取っていました。
ドライバーは「少しは昼の休憩が取りやすくなるかもしれませんが、長時間労働がどこまで減るかはしばらく様子をみないとわかりません」などと話していました。
また、夜間の配達についても、午後8時から9時までの時間帯指定を午後7時から9時までの2時間に広げて、特定の時間帯に配達が集中しすぎないようにしました。
ヤマト運輸が、時間帯指定の配達を見直すのは、平成10年にサービスを導入してから今回が初めてです。
一方、ドライバーの賃上げや増員などに充てるため、ことし10月には27年ぶりに個人が利用する宅配便の料金を平均15%値上げすることも決めています。
また、ネット通販会社など大口の取引先およそ1000社とも運賃の値上げ交渉を進めており、交渉の結果によっては今後、ネット通販各社にも配達料金やサービスの見直しが広がっていく可能性があります。
-- NHK NEWS WEB