最近はやりの酒場めぐりや、家での「ちょい飲み」など、お酒の楽しみ方はさまざまですが、その消費量は減少傾向が続いています。さらに、6月から、酒の行き過ぎた安売りに歯どめをかけるため改正酒税法が施行され、小売店の酒の販売価格が上がっています。こうしたことからメーカーだけでなく、各地の自治体も消費拡大に向けたさまざまな工夫に乗り出しています。(ネットワーク報道部・飯田暁子 角田舞 梅本一成)
6月1日に施行された改正酒税法は、量販店やディスカウント店などによる行き過ぎた酒の安売りに歯止めをかけ、中小の酒店の経営安定を狙ったものです。酒の事業者が仕入れ原価や人件費などのコストを下回る赤字価格で安売りを繰り返すなどした場合、行政指導の対象になり、従わなければ販売免許を取り消されます。
これを受けて、小売店では値上げの動きが出ています。全国のスーパーの価格動向を調べる民間の調査会社「カスタマー・コミュニケーションズ」によりますと、6月5日から1週間の大手ビールメーカー各社の主力製品の平均の店頭価格は1か月前と比べて、アサヒビールとサッポロボールが13%、サントリービールが12%、キリンビールが11%と、各社とも10%以上値上がりしているということです。
-- NHK NEWS WEB