アメリカと中国の閣僚らが安全保障上の課題を協議する「外交・安全保障対話」が、トランプ政権になってから初めて日本時間の21日夜、ワシントンで開かれます。北朝鮮の核とミサイル開発をめぐってトランプ政権が中国に一層の圧力強化を迫る中、一致した対応を打ち出せるかが焦点です。
アメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家出席は、4月の会談でこれまでの「戦略経済対話」を、外交と経済などの分野ごとに分けた新たな協議の枠組みに改め、その1回目となる「外交・安全保障対話」が日本時間の21日夜ワシントンで開かれます。
協議にはアメリカからはティラーソン国務長官とマティス国防長官が、中国からは楊国務委員と中国軍の房峰輝統合参謀部参謀長が出席し、弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮への対応が主要な議題となります。
国務省のソーントン次官補代行は20日、対話について「結果重視の関係を追求する」と述べて、中国に対し北朝鮮と取り引きのある中国企業の取締りなど、さらなる圧力の強化を迫る構えを示しました。
一方、中国側は制裁を着実に履行していると主張し、圧力の強化と並行して北朝鮮との対話のテーブルにつくようアメリカに促すものと見られます。このため北朝鮮政策で依然、立場に隔たりがある米中両国がどのように打開策を見いだし、一致した姿勢を打ち出せるかどうかが協議の焦点です。
-- NHK NEWS WEB