薗浦外務副大臣は25日、訪問先のUAE=アラブ首長国連邦のアブドラ外相と会談し、UAEがカタールと国交を断絶したことについて、テロ対策の観点などから対話を通じた解決を訴えました。
UAEやサウジアラビアなどは、カタールがイスラム過激派を支援しているなどとして、今月、国交を断絶し、人や物の往来を制限する措置を続けています。
湾岸諸国の間での対立は、アメリカが主導する過激派組織IS=イスラミックステートに対する戦いにも影響が出かねないとして、クウェートなどが、対立の解消を目指し、仲介を続けています。
こうした中、UAEを訪れた薗浦外務副大臣は25日、アブドラ外相と会談し、カタールとの断交について、テロ対策の観点などからも対話を通じた解決を進めるよう要望しました。
これに対し、アブドラ外相は、UAEとしても解決を望んでおり、今回の問題で湾岸諸国に展開する日本企業の活動に影響が出ないよう配慮したいと応じたということです。
日本は、原油やLNG=液化天然ガスを中東から輸入しており、湾岸諸国の間での対立が長期化すると、エネルギーの安定供給にも影響が出かねないと懸念されています。
会談のあと、薗浦副大臣はNHKの取材に対し、「中東の安定の観点からも湾岸諸国の団結が必要だ。今後、クウェートの仲介努力を支援することを継続していきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB