郵便事業の低迷が続く日本郵便は全国の郵便局のフロアを企業に貸し出して収益につなげる一環として、生命保険の契約者が郵便局で契約変更などができる新たなサービスの実証実験を始めました。
実証実験は東京・八王子市の八王子上柚木郵便局で始まり、フロアの一角を生命保険大手の日本生命が借り受けて、テレビ電話のシステムを設置しました。
テレビ電話は生命保険会社のコールセンターとつながっていて、新規の保険契約はできませんが、契約者はこれまで対面でしか行えなかった住所や受取人を変更する手続きができるということです。
日本郵便としては郵便事業が低迷する中、郵便局のスペースを企業に貸し出して収益につなげる狙いがあります。一方、日本生命としては高齢の契約者が多くいながら、近くに支店がない地域をカバーする狙いがあります。
両社は今月中に全国4か所の郵便局でこの実験を始め、契約者の需要を調べたうえで、今後の展開を検討する方針です。
日本郵便営業部の藤本智さんは「少子高齢化が進み、郵便局を訪れるお客さまが減る中、さまざまなサービスで、お客さまに来てもらうようにして、郵便や物販など私たちのサービスも使ってもらえるようにしたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB