福島第一原発事故の除染事業で作業員の宿泊費を水増し請求した疑いが持たれている準大手のゼネコン「安藤ハザマ」の株主総会が29日開かれ、出席した株主からは「被災地の復興事業で不正を働くことは許されない」などと厳しい意見が聞かれました。
安藤ハザマの株主総会は東京・港区の本社で午前10時から報道陣に非公開で行われました。
安藤ハザマでは福島県内で行われた除染事業で作業員の宿泊費の領収書をおよそ8000万円分水増ししていたことが明らかになり、東京地検特捜部が詐欺の疑いで捜査を進めています。
会社側の説明によりますと、29日の総会では野村俊明社長が除染事業で領収書の改ざんがあったことや東京地検特捜部から捜索を受けたことなどこれまでの経緯を説明し、株主に陳謝したということです。
総会は野村社長ら取締役を選任する議案などを賛成多数で承認し、およそ1時間で終了したということです。
出席した株主からは「被災地の復興事業で不正を働くとはひどい話で、絶対に許されない」という厳しい指摘や「説明は不十分で、納得できない。すべての社員が一連の事件を真摯(しんし)に受け止め再発防止に努めてほしい」といった意見が聞かれました。
-- NHK NEWS WEB