群馬県富岡市にある世界遺産の富岡製糸場で、明治の操業開始時に使われていた蒸気エンジンが地元の技術者たちによって復元され、3日から一般公開が始まりました。
明治5年の富岡製糸場の操業開始の時に使われていた蒸気エンジンを復元し新たなシンボルにしようと、富岡市では、地元の企業の技術者たちが4年かけて復元に取り組み、3日から一般公開が始まりました。
復元されたエンジンは、糸を繰る器械を動かすために使われていたもので、製糸場の建設を進めたフランス人指導者、ポール・ブリュナがフランスから輸入したことから「ブリュナエンジン」と呼ばれています。週末や祝日には、ボイラーを使って蒸気を送り、エンジンを動かすことにしていて、直径およそ2.5メートルの大きな車輪が小気味よく回転していました。
東京・世田谷区から訪れた74歳の男性は、「明治時代にこうしたエンジンが動いていたとは驚きで、復元したこともすごいと思いました」と話していました。
ブリュナエンジン製作委員会の野口十九一委員長は、「製糸場の中で物が動く展示はこれだけなので、ぜひ多くの人が見て物作りに興味を持ってもらえればうれしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB